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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

ブツネタ311 「鵲尾(じゃくび)型柄香炉の製作」

2012年09月21日(金)





珍しい仏具を製作しました。


今回製作したのは、鵲尾型柄香炉(じゃくびがたえごうろ)。


正倉院宝物を元に製作しました。







こちらは生地の製作途中。

地金は銅で製作。オトシ炉のつまみは真鍮です。



寸法、重量のご要望を取り入れた中で、

有名すぎるお手本のイメージにより近づけられるように

錺師さんとの打ち合わせを何度も繰り返し、





ようやく生地が完成し、炭研ぎの工程へ。

炭で水研ぎし、表面を整えます。








錺金具師さんの手を離れると、

次は漆着色の職人さんに、金箔押し用の漆を焼き付けてもらいます。



こちらは漆焼着け後。






この後は、箔押師の手に渡り、







漆にて金箔押し。

縁付1号箔の2回押しです。





金箔を焼着けた後は、摺り漆を施して養生を施します。







その後、パーツを組むと完成です。














鵲尾型柄香炉の最大の特徴は、

柄先が三又にわかれ、三葉型になっているところ。

鵲(かささぎ)の尾に似ているところから、この形式を鵲尾型と呼んでいます。



あと、

朝顔型の火炉、

柄と炉との接するところに半球状の飾鋲2個付くのも

共通しています。



火炉の下、台座部分は十二葉型とし、

こちらは正倉院宝物で最も有名な国宝の柄香炉を、


また、国宝の柄香炉には付かないオトシ炉は、

同じく正倉院宝物の赤銅柄香炉を元に製作しました。




重さは600gほど。 800g以上ある柄香炉が多い中、

あまり薄っぺらいものですと安っぽくなりますし、

重厚さがある中で、出来る限り軽く仕上げました。