京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

仏具修理のハ・ナ・シ14『袴腰造り鐘楼模型の修理』(全1回)

2014年12月23日(火)








これはなんだろう・・


しかし、良く出来てます。











袴腰造りの鐘楼の模型。


総丈2尺(60僉砲頬たない大きさ。




その昔、今は現存していませんが、境内地にこの鐘楼があったとか・・。


残念ながら、それがわかる記録が残っていないとご住職様は仰っておられました。




このたび、こちらの鐘楼の模型を修理させて頂くことになりました。









屋根や高欄のカドが、損傷しています。




こちらは梵鐘ですが、リアルに作ってあります。


乳と呼ばれる突起物もひとつひとつダボで固定されています。


その乳が2つほど亡失していました。









あと、袴腰のうえに蟇股(かえるまた)があるのですが、


そこの彫刻が凝っていて、




「子」









「丑」







「寅」







「卯」







干支の動物が入っています。




僕も最初は気付かなかったんですが、


「寅」の足が欠損していました。









あと、屋根の垂木の下のこの部分にも、


斗組が入っていたであろうこともわかり、









亡失してしまっている斗組を補作することにしました。






まず、その斗組の補作分、







ここに落ち着きます。









屋根や高欄の欠損箇所もこのように補作しています。
















「寅」の足もこの通り。












梵鐘の乳もこの通り。









色が対称的で直したところがわかりやすいですね。




もちろんこのままではなく、色あわせをして完成になります。









そのまま置くのも体裁が悪いので、


塗板を新たに作りました。




彩色にて色を合わせました。


元は漆(変わり塗り)なので、艶の無さは否めませんが、


漆で仕上げたところで色艶は合いません。


ましてコストがいくらになることやら。。


ですが、違和感は全くないと思います。
















































補作した斗組も・・・







取り付けてしまえば、違和感なく・・。









画像の明度を変えないと、存在すらわからない・・。

そんなこと言ったら元も子もない。


細部までじっくり見て、良く出来てるな〜って言ってもらうのが
我々のお仕事なんです。






今回のこの袴腰造りの鐘楼の模型は、


非常に手の込んだ作品でした。




時間と労力を惜しまない、とことん拘って製作されたのがわかり過ぎる
そんな代物でした。




大事に後世に残し、


記録書きこそありませんが、


この鐘楼の模型をご覧になられながら、色んな方々と話の花が咲く・・。


そうなったら、とても嬉しく思います。


ご拝命有難うございました。