京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

ブツネタ375 「修理して後世に・・」

2015年04月12日(日)



前回に引き続き、

京仏壇修復に伴い、付属仏具の修理のお話。





こちらは五具足。



御室型の具足。

京都ではド定番。 シンプルな京都製の具足。

もちろん、漆で色を付け直します。



大きな傷みはなく、火立の芯に歪みがあったので、

芯のみ取替えました。






そして、色付け替え後がこちら。





良くなりました。

45年ぶりによみがえりました。




次に、高杯。







蓮彫りの高杯。

特別珍しいものではないけれど、
手の込んだものを昔の方はよく作られました。


もちろん、この高杯もきっちり修復です。


まずは、金箔・漆・下地の層を除去し、木地の状態に戻します。





そして、木地修理後がこちら。




そして、塗師屋さんの手に渡り、



胡粉と膠による下地を施し、





漆を塗り上げて、









箔押師さんに渡り、金箔を押して完成。











良い仕上がりになりました。

元は黒漆のままだった天場には金箔を押した後に、
摺り漆を施して養生をしました。


このような高杯を新誂することは今は皆無ですが、

修理をしていると、どれだけ手間が掛かっているかがわかります。



その我々の価値観をお伝えし、

また、ものを大事にするという思いもまじえて、

出来れば、後世に引き継いで頂きたい・・ そのようにお話はさせて頂いています。

商売も楽な方へ持っていかれる傾向をよく目にします。

古くなったので新しいものと交換・・。

もちろん、何でもかんでも修理を勧めるわけではありませんが、

仏具の価値なんて一般の方がわかるはずもなく、

そういった目利きができるかも重要になります。

もちろん、決められるのは施主様ですが。






主要仏具の修理は以上になりますが、

次回は、本丸の仏壇の修復のご報告をいたします。