京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

仏像修理のハ・ナ・シ13 『修理か・・・新誂か・・・ 戞柄苅寛鵝

2010年04月09日(金)



当社にやってこられた台座と光背。


立像9寸用です。


在家用にしては、そこそこの大きさ。






見たとおり、台座と光背の金箔の色艶が違います。


明らかに手を入れられた時期が異なります。


損傷も著しく・・・






光背の先端は欠損し、





矧ぎ目(木寄せ)の部分も遊離して、下地の剥落も確認できます。



さらに、台座とを固定するホゾが折れてしまったんでしょう・・・。



無理矢理、光背の背中に代わりのホゾを付けて、

そのダメホゾをも固定する木片が、鉄釘で打ちこまれていました。





台座自体も損傷著しく、


地擦り(じすり=最下の段)は、木が他に比べて新しく、
後補のものであることがわかります。


地擦りは最も傷みやすい部分なので、先に傷んだんでしょう。


でも、そこで足された後補部分は、

八角型なのに、形状が合わされることもなく、

バランスも大きすぎて、なんとも“いかんせんなお仕事”でした。






後世の修理により、とことん悪い状態になってしまった台座。


彫刻は埋まってしまい、角は丸まり、虫喰いもひどく・・。







・・・で、今回のこちらの台座・光背ですが、




光背は、下地を除去して木地まで戻し解体して、

木地補修をして、漆箔をやり直す復元修復とし、




台座は、この台座を生かすことはせず、新誂することにしました。


出来る限り、オリジナルを生かし修理することを第一に考えますが、


そこに至らぬ状態と、施主様のご意向、ご予算等の面で考慮した結果、

出した答えが新誂だったわけです。




形状はお任せいただいたので、

形状は変えるものの、目の高さが変わると具合が悪いので台座の高さは変えずに、

当方好みの台座をオススメさせて頂きました。




・・・で完成した台座の木地がこちら。





実はもう既に、座彫り師さんに渡していて、

もうじき彫り上がるので、近々にご紹介できるかと思います。


次回☞修理のハナシ将掘 惱ねか・・・新誂か・・・◆