京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

仏像修理の話73『身丈2尺4寸・地蔵菩薩座像の修復ぁ

2017年01月19日(木)



前回からの続き・・



お地蔵さんは彩色が出来る状態までご紹介しました。


彩色を施せば、概ね完成ではありますが、


こちらは胸飾り。 なかなか良く出来ています。




銅地部分は、大きな欠損もなく、良い状態で残されていました。


繫ぎの玉はいわゆるハリ(ガラス)でしたが、今回の修理では天然石を使用。




既存分は汚れていて何色かよくわかりませんが、
比較的いろんな色が使用されていて、不規則だったりもします。


既存分通り並べるとごちゃごちゃするで、
お任せいただいた場合は、水晶+赤メノウの組合せにすることが多いです。




そして、次の写真がいよいよ完成のもの。





黒衣なので彩色の見せ場は少なくなりましたが、
結構黒一色というのも、下地との相性でムラが出来たり、
逆にやりにくかったりもします。


肌の白にしても、黒衣の黒にしても、水干絵具で色を何種か膠と混ぜ合わせて作っております。


色加減というのは非常に難しく、今回のように衣に文様がない分、
肌と衣の色に関しては、非常に神経質になりました。


もちろん、お顔の眉毛、瞳、唇も同様です。


眉の太さ、瞳の大きさ、瞳の茶目と黒目の配分、唇の色も同様に十分に注意をし、
彩色師に描いてもらいました。






唇で口紅を塗ったようなようなのをよく見かけます。

今回の唇の彩色は絶妙な感じかなと満足しています。




あと、錫杖の柄は、久々に登場の通称THE・ラザラ、風合いを変えた漆変わり塗り。





宝珠は、ご住職のご意向で青漆を塗って、蝋色で仕上げました。
蓮台のほうは消し粉を蒔いてるので、とても落ち着いた独特の存在感に。










宝珠の青漆の指定を受けた時、どんな仕上がりになるか掴めませんでしたが、

意外とはまりました。(以外と言ったらご住職に失礼ですが・・)
蓮台を消粉にしたのも正解でした。


既存の框と蓮華を再利用しての敷茄子と反花の補作は、実は一度作り替えました。


蓮華の下側がもう少しキュっと締まっていて、框も幅があったらもう少し理想的な形に
なったんですが。
ご住職様のご要望にお応えは出来たと思います。










修復期間、9か月。
無事に納まり何より。


ご縁に感謝。そして、素晴らしい物語をありがとうございました。