京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

ブツネタ239 「いかんせん修理」

2011年06月05日(日)





現在、お預かりしている台座と光背。





大きなお仏壇に祀られていたご本尊は座像5寸。

台座・光背の総高は60儖幣紂

今回、仏壇の小型化をご希望され、それに伴い台座は低く作り替え、

光背とご本尊は復元修復を施すことになりました。




さて、その光背と





台座ですが、




施主様のお話では、

昔、一度手を入れられたとか。
台座を新調し、光背は修理したとのお話。



修理された光背は、
下地・漆箔の層を除去せず、新たな下地と漆箔を施した厚くぼってりとした
W(ダブル)下地仕上げ。

新調した台座は、
全体的に少々バランスが悪い感じが否めません。



今回の修理では、

光背は現物を生かし、W下地の層を除去し、

おそらくかなりバラバラになることが予測されますが、木地に戻し解体。

その後、木地修理を施し、漆箔仕上げ。



台座は、新規に祀られる仏壇に納まるように、

既存品の半分以下の台座を制作。漆箔で仕上げます。




・・・で

1枚目の写真で気付かれたかもしれませんが、

台座に、残念な“いかんせん”箇所があります。



仏さんを置くとそれは一目瞭然。







仏さんが傾いてる?


蓮肉の天場が傾いてるの?



・・というわけではなく、



何段にも重ねられている台座の彫刻。


制作においては、
彫刻、漆塗り、金箔押し、彩色など全ての工程が完了した後、

最終にこの台座を組み立てる訳ですが、

要所は動かないように接着してしまします。






もちろん、それぞれ中心を決めて接着する訳ですが、






ありゃりゃ、

最下部の台輪部分が左にえらくずれてしまっています。






最下部の台輪部分を水平に置くと、

蓮華や光背の上部は、こんなにずれてしまいます。



おそらく、これを納めた人もわかっていただろうに・・。




「いかんせん♪  嗚呼いかんせん♪  いかんせん♪」


いかんせんな修理を見たときに唄います。

せっかく仕上がっても、これじゃダメですわな・・。



こちらの台座光背、今後の修理工程は、“修理のハナシ”でご報告します。