京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

仏具修理のハ・ナ・シ9『須弥壇・脇壇の修復ぁ(全4回)

2012年10月13日(土)



須弥壇・脇壇の修理も大詰め。



その他の修理についてもご紹介します。





まずは、須弥壇の高欄。


こちらは修理前の写真です。






本体と比べて、漆の塗られた時期が異なるのがわかります。

若葉や受蓮の彫刻を見ると、なんだかボテッと塗り膨れています。

この膨れた感じは少々改善したく思っておりました。





当社の作業場に持ち帰り、塗りの層を確認したところ、



塗りは3層になっていました。

上から塗り替えられること2回。 塗り膨れるのも当然です。


しかも、塗り替えられた際の砥ぎが不完全で、漆の食い付き具合もイマイチ。

この上から漆を塗ったとしても剥離してくる危険性があります。





ということで、古い漆・下地の層を除去することに。








このように木地に戻していきます。

結構、時間のかかる作業です。






彫刻部分も出来る限り、彫りを生かせるように下地を除去してやりました。



若葉、受蓮の彫刻は元は箔押しでしたが、
今回の修理では岩彩色に変更することにしました。






続いて、中尊の花頭窓。

こちらは取り外しが不可のため、塗師さん蠟色師さんの後に、

箔押師さんにも現場で施工をしてもらいました。











脇壇の花頭窓は取り外しが可能でしたので、持ち帰り工房施工となりました。



その花頭窓の下に洗濯板のような連子板が3枚取り付けられていましたが、

それぞれに損傷が確認でき取り替えることなり、




ヒバで新調した連子板を







全体に馴染むように古色で仕上げました。





さて、概ねの施工内容をご紹介をさせて頂きましたので、

では、修復後の写真をご紹介いたします。



まずは、中尊の須弥壇。













左脇壇









右脇壇








左脇壇の花頭窓3枚は、塗り替えて取り付け、







古色を付けた連子も取り付け。

取り替えた感が感じられず全体と馴染みました。



元あった御簾は右脇段共に、透かしの羅網瓔珞に取り替えさせて頂きました。







“銅地 消メッキ 天然石繋ぎ”


御簾ですと閉ざしてしまい圧迫感がありましたが、

この羅網ですと、非常にスッキリし、上品に堂内を演出してくれます。






今回のお仕事は、施工期間約4ヶ月間。

取り付けもスムーズに進み、無事に施工を完了することが出来ました。