京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

仏像修理のハ・ナ・シ14 『ご提案とご意向と・・』

2010年05月02日(日)



修理でお預かりした阿弥陀さん。







歴史を感じます。 

後世の修理では、漆箔・下地を除去せずに新たな漆箔が施され、

彫刻された状態からかけ離れ、塗り膨れた状態になっています。






よくあることですが、両手は後補のもの。




下地を除去せずに塗り替えたり、

本体と相応しない両手が後補されていたり、

修理内容としては問題があるかもしれませんが、


色々と手を加えられて、ご本尊を守ってこられたのはまぎれもない事実。




ずっと、このお姿で手を合わせてこられたので、


この阿弥陀さんがどのような状態であるかご説明をさせて頂いた上で、

基本は今の状態のままとして、



損傷の目立つ右足先と、











右手の衣部分の打損部分を修理することにしました。








右足先は以前に損傷し、ボンド等の接着剤にて固定されていました。






膠でなく、ボンドで固定。

ですから、そんな昔ではありません。







その後は、

ボンドを除去し、固定しなおして、

錆地で補正し古色。



衣の打損も錆地を付けて古色。





今回の修理は、ごく簡単な内容でした。



当方からすれば、何層にも塗られた漆箔の層を除去して、

本来のお姿に近付けたいという思いがありました。


ただし、今までお祀りしていたご本尊のお姿が変わってしまうこと、

歴史を除去すること等に違和感を持たれることもございます。


ですから、

施主様のご意向をもとに、何通りかの修理内容をご提案させていただき、

ご納得して頂ける内容のお修理をさせて頂くことが大切です。

当然のことではありますが・・。