京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

【yomoyama −掛盤膳と掛盤卓−】

2019年04月03日(水)


先日、洗朱(あらいしゅ)漆塗りの掛盤膳をご注文頂きました。

掛盤膳自体が値が上がっている中、通常よりも割増になる洗朱漆ですが、

時々ご注文いただけます。












この掛盤膳は、平安時代の宮中で使用された台盤という食卓がルーツ。

お膳ですから、そもそもは仏具という括りではないのでしょう。


曲線の脚が外に大きく張り出した掛盤膳は、昇殿を許された者のみ

宮中の宴席で使用されたと言われています。



現在使用されている霊供膳は、樹脂製のものが多いですが、

掛盤膳はいまだに木製品。

当たり前の感がありますが、それだけ現在は、代替品や偽物が蔓延していて、

いずれ、こういった量産品が本物と認識したりしないか懸念します。



高位の方にお出ししていた掛盤膳ですから、

そういった意味では、ご寺院においても、家庭の仏壇でも、

本来は掛盤膳が適当なのかもしれません。



浄土真宗本願寺派(お西)では、掛盤卓という仏具(机)があります。

掛盤の卓と書くので、

あたかも掛盤卓を置く机なのかと思ったりもしましたが、
浄土真宗では、霊供膳は使用しません。いわゆる、経机(経卓)になります。


こちらは、過去に製作させて頂いた掛盤卓。








名前の由来は、足のカタチだけ。。。

しかも下側の脚だけ。。。



下側の脚だけ掛盤卓 なんて言えませんもんね。

腰部分の蓮水彫刻や、鰭(ヒレ)の入子枡彫りのほうに目がいくので、

掛盤的要素は影が薄いのも否めません。


話が脱線しましたが、

掛盤とは、宮中で使われていた台盤がルーツで、

高位の方に掛盤膳で食事が振る舞われたという歴史がある。

今においても、色んな形状の霊供膳があるが、

掛盤膳はその中でも最も高尚である、

ということをお伝えしたかったんです。

最後までお読み頂き有難うございます。