京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

仏具修理のハ・ナ・シ5 『新・拘り満載の卓修理』(全1回)

2013年11月04日(月)




きょーれつぅぅぅ〜 な卓の登場です!



まずは、ご覧ください★









すごいでしょ!?

突っ込みどころ満載ですが、



まずは、この鰭(ひれ)の透かし彫り。





欠損箇所こそありますが、この彫刻は圧巻★


難点をいえば接着面が少ないところ・・。 

はっきり言って強度は弱いです。
折れてしまって接着剤で固定されてある箇所も数箇所ありましたが、
見た目の存在感を優先されたのでしょう。




次に、この足。 ここも格好良いです。



鰭(ひれ)のカタチも格好良いですし、

鰭と足のバランスもとても良いですね。

鰭は浮き面になってますが、小足や格狭間なんかも浮き面になってます。





あと、この格狭間の彫刻。



格狭間の浮き面はそこそこ出ているんですが、

それよりも飛び出す彫刻。




もうお腹いっぱいですが、まだあります☆





上框に打たれている金具は、地彫り。





しっかり使い分けがされていて、

地彫りは正面だけですが、(他の三方は毛彫り)

きれいな彫り、カタチも格好よろしいなあ。



他三方は毛彫りと申しましたが、



四方造りとなっています。 こちらは後ろで、格狭間の彫刻が付いていません。

こちらが正面でも立派な卓ですが・・。



まあ、そんな別製・鰭透かし彫りの卓ですが、
ご修復のご縁を頂きました。



どのように修理するか・・

この卓をどうしたらより格好良く仕上げられるか・・

色々と熟考しました結果、




鰭の透かし彫り以外の、

格狭間、細和え、地覆の彫刻を“再利用しない”ことを決断。


(写真)


理由は、彫刻が少しくどく感じ、

この彫刻を木地まで戻し、漆箔をし直しても、

良さを伝えられないと判断しました。

あと、鰭の透かし彫りの存在感をあげるためです。



とはいっても、

それだけでは物足りなさを感じますので、

それぞれの裏板を、朱漆の変わり塗りを施すことにしました。

艶の消えた風合いの違う変わり塗りがどのように演出してくれるか!



内容は概ね決めたところで、


まずは木地修理。




天板が反っていたので交換し、




鰭の彫刻の欠損部分を補作。







浮き面の小足は、木地に戻し、彫刻の欠損箇所を補作。






細和えの彫刻は再利用しないので、

後ろ側と揃えて、木瓜型の格狭間を入れました。




そして、塗師屋さんの手に渡り・・。





一体となっているので、仕事がしにくい・・

特に、この鰭の彫刻は超難所です・・。









こちらは、漆の塗りあがりです。

塗り上がった段階で仮組み。


最終の組み立てがスムーズにいくよう、この工程が大事になります。







ポイントの1つ、朱漆の変わり塗りと、蝋色の工程が完了。


残すところ、箔押しと組み立てです。



金具は、この通り。

これだけの金具が打たれていたわけですが、




そのうちの5枚が、地彫り★







魚々子もきれいですね。




で、金具の修理後です。








では、修理後のご紹介です。


























写真のアップの量が、自信を物語ってます。

彫りを無くし、変わり塗りを施したのは正解でした。


また、浮き面の金箔が、変わり塗りの艶の消えた朱に照り返しているのが、

なんとも上品で、これはホント予期しない現象でした★



2年ほど前にもかなりキョーレツぅぅな机を修理させていただきましたが、

修理のハナシ20 『拘り満載の卓修理』(全1回)


どちらも同じお寺の卓なんです。


この卓が並ぶとホント圧巻です。