京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

ブツネタ426「新作の位牌仕上がりました」

2018年05月29日(火)




新作の位牌が完成しました。




安価な量産品が氾濫している中で、



あ・え・て





京都で、オリジナルで製作することに意地になっています(笑)




ベースはこちらです。






過去に一度登場しました。

ブツネタ398「シンプルな一重渕位牌」





弊社が永年製作し続けている一重渕位牌をシンプルにしたカタチ。

札の地透き(正面の縁のみ残し中を刳る)と、

脚のカタチが特徴的であります。


元々の一重渕位牌と比べると葺蓮華や反花の彫刻が無くなって、

シンプル過ぎる感もあります。

↓こちらが一重渕位牌↓


彫刻を無くすのは、コストダウンが大きな理由の一つ。

あとは、家具調仏壇の普及により位牌の形状もよりシンプルにした、



といったところでしょうか。


ただ単に簡略化するのでは、
昨今の業界の波にのっているのと同じですので




シンプルでも、ホンモノにこだわり、かつ少し目新しい位牌を製作しました。





木地は先にご紹介した通り、尾州桧を使用。


下地の前に、生漆を摺りこみ木地堅めをしたのちに、





位牌の下地は、


本来文字を彫るために胡粉と膠による下地で製作してきましたが、

今回、堅地(漆と砥の粉)による下地に。










ですので、今回のこの新作位牌に関しては、


文字は彫刻の選択肢がありません。


漆で文字を描きます。金粉の文字となります。




そしてここからが今回の見せ場となります。










黒漆を塗った後に、









朱の漆を塗って・・・





乾燥後に



研ぎ出します。






そう、根来(ねごろ)塗りです。




根来塗りとは、


日本の塗装技法の一種であり、黒漆による下塗りに朱漆塗りを施す漆器である。名称は和歌山県の根来寺に由来する。


一般的に、古い朱漆器では、表面の朱漆が磨滅して、下地に塗られた黒漆が所々露出し、模様のように見えることが多い。これを人為的に再現し、朱漆の中に黒い部分が浮かぶのを、デザインとして見せることも行われている。
(Wikipediaより抜粋)



朱漆を部分的に研ぎ出し、

あとは、通常の蝋色の工程を施し、艶を出します。








その後、面には消粉(純金粉)を蒔き、

足のあげうらには金箔を押して完成です。















根来塗りの位牌?!



違和感を持たれるかたも多いはず。

根来塗り自体がが万人受けしない塗りのように認識しております。


そのなかで、高級感が感じられるのも事実。

大事な方のお位牌だからこそ、量産品ではない、



逸品とよべる位牌をご用意されてもよいのではないでしょうか。