京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

仏像修理の話32『後世の修理による変遷 (全3回)

2016年03月12日(土)


立派な仏間と仏さんがいらっしゃるお家とのご縁を頂きました。




こちらの仏さんです。


いい阿弥陀さんです。












さて、こちらの仏さんを見て、気になるところ・・・。


・・・・


・・・・


6点ほど。






若干左を見てられる。


踏み割り蓮華ではあるが、蓮弁が大きい。
修理時の塗り膨れが見られる。


敷茄子が上下逆。


最下部がまだ存在したはず。



台座と光背の彫刻や漆箔の感じが違う。



肌の部分だけ金箔。
後世に肌部だけ漆箔が施された。




最初の見解はこんな感じですが、
洗浄し下地を除去していけば、色々わかっていきます。




水に浸し、下地を浮かせ、刃物やブラシを使用して下地を除去します。
時間のかかる作業ですが、いつもここから修復のスタートになります。





さて、洗浄していくと過去の修理跡や、
オリジナル(製作当初)の状態がわかったりもします。








今回の場合、洗うと2層の漆箔の層が出てきました。


金箔□漆□下地□金箔、漆、下地、木地


,料悗オリジナル、△料悗後世の修理によるものです。




修理するものからすれば、こういった過去の修理が見れるのは面白いのですが、
木地に戻さず、新たな下地を施し修理するのは、
膨れて厚ぼったくなり、利口な方法とは思いません。




なので、このように下地を除去し、木地の状態に戻します。





あと、付け加えますと、光背は下地の層が1層で、過去の修理跡はありませんでした。
また、木地自体は異材、彫りの内容も異なっています。



・・というわけで

光背は後世の修理で作り替えられた。

の敷茄子は後世の修理時に上下逆になった。


ということがわかります。


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