京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

仏壇修理のハ・ナ・シ3 『京仏壇の部分修理 (全2回)

2014年02月25日(火)



最近のお話。


あるご家庭に大きな古いお仏壇があったそうな。


そもそも、施主様は、部分的な修理を望まれていました。


そこにやって来られた仏壇屋さんは、

「部分的な修理なんて不可」 「修理されるなら新品に買い替えを」

と勧められたそうな。


施主様は、疑心を抱き、別の仏具店を探され、

京仏商谷口というお店を紹介され、そこでお仕事を依頼されたましたとさ。



〜おしまい〜







・・いや、話はこれからです。







お仏壇の大きさは板内2尺7寸。

明治時代の京仏壇です。



さて、まず、弊社では歴史のあるお仏壇を、

簡単に買い替えることをお勧めすることはありません。

後世にどのように残し伝えるかを先に考えます。



修理の場合、

全てを塗り替えてご修復する復元修復がベストではありますが、


ご予算等から、部分的に塗り替え、

それ以外は洗浄・磨き・拭き込みのみで、塗り替えはしない

・・といった部分修理といった方法もございます。




今回のお仏壇、

我々が伺う前に見に来られた他所の仏壇屋さんの言う通り、

買い替え>復元修復(洗い)   ×部分修理

が一般的な答えだと思います。


部分修理となると、

‥匹蠡悗┐覆ど分を現状維持しながら修理することが難しい

塗り替える箇所と、塗り替えない部分との違和感が持たれる恐れがある

M住擦ない中で、仕事内容のハードルが上がる

ぐ飮させようと見積もり時で予定していた部分も、いざ引き取ってみれば、
損傷著しく取替えや塗替えが必要になることがある

ド元修復に比べ、甦った感が少ない


などなど、不安要素も多いのです。






ただし、今回の施主様のご意向は、部分修理。

予算の件もありましたが、古さ(歴史)も残したいというご意向です。


残すところはそのままに。

あまりに見られない位傷んでいるところを修理の対象とし、

この意向を我々と施主様が相互理解をした上で、

今回の仏壇修理のお話を勧めることとなりました。




さて、気になる修理箇所ですが、




やはり箔場。 まずは三方の板。

下地の剥落、金箔の定着度から考えても、薬品での洗浄は不可なので、

修理の対象です。







正面の向板と両脇板は、塗り替えです。









次に、損傷著しい下段と〆敷居。





それぞれ、カドの傷みがひどく、

また手前の一番目のいく部分ですので、ここは直すことになりました。





解体しますと・・


こちらが下段





こちらが〆敷居






ここで1つ問題が。

〆敷居から台輪にかけては、溜色となっっていて、

台輪は漆を塗り替えず現状を維持。

黒漆ですと問題は無いものの、

色漆の場合、部分的に塗り替えると色が合いません。


・・・で、この〆敷居は、今回黒漆で塗り替えることにしました。

違和感があるかないかは仕上がりを見て頂きましょう。





次に、障子です。




障子のこの部分。 七宝繋ぎの透かし部分。

ここの欠損が目立ちます。






はい、ここの部分直します。


あと、腰の枠。




4隅のうち3箇所に亀裂。 ここも修理しましょう。




そして、雨戸(大戸)。







あちこち傷だらけで損傷著しく、もちろん修理に対象です。



雨戸の金具も傷んでます。

雨戸の金具も漆による色付け替えを行いましょう。






あと、こちらのご本尊なんですが、

ご本尊は現状のままで修理は致しませんが、その台座の金箔の下台。

これ、ただ乗っかってるだけ。

しかも若干下台の幅・奥行が小さい・・・ということでこの台は取替えることにしましょう。








では、次回修理工程をご紹介をいたします。