京都市西京区の京仏具匠、京仏商谷口。寺院・在家用の仏像、寺院荘厳仏具から仏壇まで製作・修復いたします。

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日々雑録
京都には熱い思いを抱いた職人たちが大勢います。この日記を通して“ものづくりの心”を少しでもお伝えできればいいな、と思っています 専務取締役 鶴島 義允

ブツネタ423「賽銭箱の製作」

2018年04月30日(月)







ある仏具が完成に至りました。



その仏具の木地の一部がこれ。






このミゾの突き方で、同業者はわかるレベルだと思います。








そう、ポッキー入れです。





いやいや、

そもそも、ポッキー入れって存在するのか疑問ですが、

もちろん、ポッキー入れではありません。

(画像は加工してますので、実際にポッキーは置いてません)









では、いったい何なのか、組んでみますと。
















ようやく、ここで、さきほどのポッキー入れが出てきます。





ポッキーが入っていた溝には、欅の板がはまります。







変形ではありますが、こお蛇腹部分に投入するわけです。















答えは、賽銭箱(さいせんばこ)。

寺院や神社で目にしたことがあると思います。





賽銭箱というと、量産品が多く出回っております。

そんな量産品も取り扱うことはできますが、

弊社でご依頼頂く仏具は、殆どがオリジナルの別製品になりますので、

品質の面であったり、仕様であったり、
1つ上、2つ上のものということになります。




今回は、焼香が出来るように、


香炉と香合を置けるようにとのご要望があり、

賽銭箱ですが、焼香机としても使用されるとのことで、




このような形状となりました。


焼香机と兼用ですので、通常の賽銭箱に比べて、丈は高め。

下段は違い棚で、上段の中央部に香炉置きとし、
その両脇を賽銭投入口としました。





ミゾやホゾを設け、しっかり固定が出来るように製作し、

束(つか・・・上段と下段の四方に付く柱)には、

束同士がホゾでガッチリ固定するようにしました。











香炉を置く板は、玉杢入りとするなど、

厳選した欅の良材を使用し、摺漆(拭漆)5回にて仕上げました。



以下は、拭き漆完成後の写真になります。

見えにくくなる内部の板を、欅の代用材を使用したりとか、

そういったことはせず、拭き漆も予算を上回る仕上げにしております。







この天場はひとつの見せ場です。











あと、見るポイントとしては

欅の杢目や、漆の色艶もそうですが、やはり木地師の仕事です。


木地の合わせ目、面取り、








ささくれみたいなのがあったり、

さわってみて、少し段違いになってたり、

当たり前ですが、そんなレベルの仕事ではないので、

きれいな仕事は気持ちよく、触ってみるとよくわかります。


以上、別製 欅拭き漆賽銭箱の製作でした。